あらすじ
首まで詰まった黒いドレス、黒い髪を限りなくひっつめて――『喪女』と呼ばれる侯爵家令嬢カレン・ルブラン。父の厳格な教育の下、自尊心はどんどん潰えていく。けれど、彼女の心にはいつも流れるメロディーがあった。誰も知らない、異国の雰囲気を持つその旋律に支えられ、カレンは今日も父に連れられて舞踏会へ。そこが、まさか自身の婚約を披露する場だとも知らずに。相手は幼馴染であり、嫌悪する相手レニエ・ベルフォール。突然明かされた事実に狼狽えるカレン。何とか抵抗しようとしたその時、一人の男性が現れた。
彼の名は、レジナルド・デューフォール。伯爵家の嫡男であり、深い知識と斬新な発想で次々と王家に貢献する天才。ついでに、社交嫌いな〝偏屈学者″。彼と目が合った瞬間、カレンは前世の記憶が蘇る。
何も言わずその場を去ろうとするレジナルドを引き留める為、カレンはテラスに飛び出し歌を歌う。前世ジャズシンガーだった自分――その夫である彼ならば、この旋律が分かるはずだと信じて……――。
カレンは、望む未来を手に入れることが出来るのか。夫婦で転生した二人の恋の物語。
※新星ファンタジーコンテスト「ロマンスファンタジー」応募作※