あらすじ
「お前、私のために命を懸けられるか?」
時折、涼やかな声で落とされる不意の問いかけ。
生涯の主と決めた王女からの甘やかな束縛にも似たそれに、ルドルフが返す言葉は、常にひとつだった。
「はい、もちろんです。僕の人生も命も魂も。僕を形作る物は全て。拾って頂いたあの日から、あなたのものです」
迷いのないルドルフの言葉に、至上の人はいつも「そうか」と素っ気なく返すだけだ。
けれど、その日は違った。目を細め、あからさまに嬉しそうな顔をした王女は微笑みながらルドルフに命じたのだ。
「そうか。……ならば、私を抱け」
「…………は?」
(小説家になろうにも公開)