あらすじ

あるいは、意識を子孫に継承できる変異体であったからだろうか。 あるいは、私が人間の脳みそだけを好んで喰っていたからだろうか。 とにかくいつの日からか、死んだ人間の記憶を見ることが出来るようになった。 悲惨な人生。幸福な人生。平凡な人生。 子孫も残さず死んだ出来損ない。 この種族の記憶はいくら喰っても味がする。 永遠に続くようなこの意識を退屈させないよう、神が私を憐れんだのかもしれない。 空も舞えない知的生物が、蚊のまつ毛ほどの一生を世界の全てであるかのように信じて、嘘のように死んで消えていく。 ただその様が滑稽で仕方ないのだ。

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カクヨム
カクヨム2025/08/03
  • 現在の作品蛆虫拾遺集