あらすじ

潮風が吹き抜ける坂の町・風鈴坂。\nこの町では、夏の終わりに「風送り」という不思議な風習が行われる。\n人々は風鈴を吊るし、胸に残る想いや記憶を風に託して手放していくのだという。\n\nある年の夏、少年と少女は堤防で並んで海を見ていた。\n他愛もない会話、どこにでもある日常。\nそれは、突然訪れた出来事を境に、かたちを変えていく。\n\n季節が巡り、ふたたび風送りの時期がやってきたとき、\n町に吹く風に、微かな違和感が混じり始める。\n\n胸の奥に残された後悔と祈りが、風に溶けていくその夜、\nふたりの心は静かに再び重なっていく。\n\n風は何を運び、何を還すのか。\n誰もが胸に抱える「忘れたくない」想い。\n\nこれは、風鈴が揺れる音に導かれて辿り着いた、\nひとつの別れと、ひとつの約束の物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
テラーノベル
テラーノベル2025/06/21
  • 現在の作品風が記憶を攫う日に、君へさよならを。