あらすじ
長きにおよぶ空白の時を経て、勇者が再び聖戦の地に降りたった。人々が欲したのは、ひとりだけ。突如現れた『ふたりめ』の男を巡り、未曽有の混乱が巻き起こる。
男は何も知らない。勇者がいかなる存在であるか。何を望まれ、何を危ぶまれ、何を託されているのかを。
元いた世界に生きて帰る。戦いとは無縁の日々を、大切な人々と共に在った『自分』を取り戻す。男が抱いたささやかな願いを、誰も、聞き届けてはくれないのだ。
【かしこまった捕捉】
現代の日本で平凡に暮らしていた男は、ある夜に突然、生まれ育った世界とは似て非なる世界に召喚されてしまいます。本来、彼は『勇者』として迎えられるべき存在でしたが、なんと現れた場所は『敵方』の根城。有無を言わさず殺されても不思議ではありません。しかしながら、仇敵の命運を握る城主の男は、投獄するでも懐柔するでもなく、彼を真っ当な勇者に育てあげ、秘密裏に敵のもとへと送り込む決断をするのでした。
身寄りを失い、名前を失い、それでも生きることを諦めなかった主人公が、どうしようもなく世界の混乱に巻き込まれていく物語です。自分の立場を知らないまま、程なくして『味方』側に渡り、元いた世界に帰るべく奔走します。そして気づくのです。自分は『招かれざる勇者』であると。
この世界にとっての勇者とはなにか、なぜ城主の男は勇者をくれてやったのか、不可解な召喚の真相は……。いくつかの疑問とともに、じっくり楽しんでいただけたら幸いです。
この物語の案内人、昴の後星(すばるのあとぼし)より
※業務連絡?(2025年7月)
・『第?話』に戻ってくるのはそこそこ先になります。サブタイトルで察しがつくかも?
・改稿作業に勤しんでいるために、連載がしばらく滞っています。公開中のエピソードは、表現の修正以外に変更の予定はありません。できるだけ早く、通常進行に戻らなければ……。