あらすじ
我が姉、深見一華は引きこもりである。
毎日朝から晩まで【Fragments of Oblivion】という名のVRGをプレイし、曰くそのゲームでは世界最強のエルフとして名を馳せているらしい。
そんな自称最強の姉と迎えた年越の折、俺は姉さんと共に現実となったあまりにも過酷すぎる【Fragments of Oblivion】の世界に転移してしまった。
幸いにも姉さんは世界最強のエルフとして異世界へ渡ったようだが、俺は着の身着のままのただの人間である。【パンピーof一般人】だ。
「安心してちょうだい。乃亜は私が守るわ」
あまりにも格好良い姉さん。
「あれ? 私と乃亜ってエルフと人間だから、血の繋がりはないわよね?」
余計なことに気が付く姉さん。
「ふっ。人が多すぎて吐きそうだわ」
キメ顔で情けないことを呟く姉さん。
そんな様々な一面を持つ姉さんが失踪した。
姉さんの捜索の頼りになるのは【Fragments of Oblivion】で姉さんのメイドを務めていた、非常に優秀な女性だという悪魔族のレイ・メイさんのみ。
彼女は聡明で力強く、そして美しい。
ただ、そのメイドは……
「改めて問います。貴方には私と共にこの世界を滅ぼす覚悟がありますか?」
ガチでこの世界を滅ぼそうとしている、悪意を練り固めたような女性だった。
これは最強の存在を姉に持つ少年が、とんでもない悪女を好きになってしまう、愛と希望と勇気を笑われる物語である。