あらすじ
恋人に裏切られ、未来への希望を失った若き探索者・柊一真。
唯一残されたのは、《作成》という戦闘に向かないスキルだけだった。
だが一真はそのスキルを徹底的に磨き上げ、
ついには前例のない“独自ダンジョン”の構築に成功する。
そこは、従来のダンジョンとは一線を画した特異な空間。
現れる魔物はすべて女性型。
探索の途中で手に入るアイテムも、どこか奇妙なものばかり──
華やかな装飾品や特殊な衣装など、人々の心を惑わせる魅力に満ちていた。
やがて噂は広まり、
目的を持って訪れる探索者たちと、それに振り回される人々によって、
この“異端の迷宮”は静かに、しかし確実に注目を集めていく。
そんなある日、聖女と称される少女・天城天音がこのダンジョンを訪れる。
予想外の事態に見舞われた彼女は、一真によって助け出され──
そこで初めて、“創造者”としての彼の姿に触れる。
冷静に状況を把握し、必要な判断を淡々と下す姿。
感情に流されることなく、他者を救う決意を抱くその在り方。
それは、彼女の中の“何か”を確かに揺さぶった。
心に深く刻まれた印象とともに、
一人の探索者として、一人の女性として──彼を意識し始める。
これは、
すべてを失った青年が“創る”ことで新たな運命を切り拓いていく、
世界で一つだけの迷宮と、そこで交わる絆の物語。