あらすじ

「僕(ケント)」は、プロテクタントの町の弁護士。 ある日、訪れた図書館で、司書の「ユメ」と出会う。 現実からほんの少し浮かび上がっているようにも見える彼女に、どこか懐かしさを感じる僕は、次第に彼女への関心を深めていく。 図書館で働く彼女は、町の人々の「安心」の象徴のような存在で、こどもから大人まで、多くの利用者に慕われている。 ある晩、僕は、幼少のころに海で溺れた自分を助けた若者の夢を見る。 目覚めたとき、”お兄さん”だと思っていたその若者が、実は若い女性であったこと、その面影がユメに似ていることに気づく。 さらに、僕は図書館で、自分のことを「守護者」と呼ぶ謎の老翁に出会う。老人いわく、僕が使命を果たすためには「使者」の導きがいるとのこと。 一方、ユメは、飢えと寒さに覆われた村で、村人を救うために尽力する青年に寄り添って生きる娘の夢を見て、その娘がかつての自分であると確信し、青年の眼差しがケントのそれと同じであることに気づく。 ユメは、自分がこれまでも、これからもずっとその青年と同じ瞳を持つ人のそばにいるという感覚にとらわれるが、ケントにうまく説明できる気がしなかった。 僕は、自分が僧となって親を亡くしたこどもたちを育てる夢を見たとき、子育てを支援し、僕の死の間際、「またお会いしましょう」と言った村の娘がユメと重なったことから、ユメにこれまでの出来事を話す決意をする。 町の喫茶店でお互いに起こった出来事を話す僕とユメ、そこから交わり始めるニ人の過去と現在。 帰り道で再び現れた老翁から、「時」が近づいていることを告げられた僕、守護者を導くよう頭を下げられるユメ。 「ユメ」とはいったい何者なのか。 その答えが出ないまま仕事に追われる僕に、ついにその「時」が訪れる— 運命に導かれた二人が、守護者と使者、輪廻と普遍として交わりながら、「時」によって生じた世の揺らぎに立ち向かう、愛と正義の物語。

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カクヨム
カクヨム2025/06/05
  • 現在の作品ユメの物語