あらすじ
「僕の体は、なぜ君を覚えている?」
人気ファッションデザイナー・佐藤陽介が目覚めたのは、白い病室。交通事故による脳損傷で、過去5年間の記憶を失っていた。
見知らぬ男性が病室に現れる。三浦健一。幼馴染だと名乗るその男性に、陽介の体は奇妙な反応を示した。触れられるたび、心臓が早鐘を打ち、体が熱くなる。「ただの幼馴染」なのに、なぜ?
記憶喪失の陽介は健一のマンションで共同生活を始める。そこには二人の生活の痕跡があふれていた。一緒に選んだ家具、残された私物、そして陽介の体に刻まれた感覚の記憶。
夜、陽介は官能的な夢を見る。健一との親密な時間。それは単なる夢か、それとも記憶か?
「僕たちは本当は何だったの?」と問う陽介に、健一は答えを濁す。
デザイナーとしての仕事に復帰する中、陽介の体は次第に「本当の関係」を思い出していく。唇の感触、肌の温もり、抱き合った記憶—頭で覚えていなくても、体が全てを知っていた。