あらすじ
青い空の光に照らされそびえたつこの国の名を、
国民は『蒼天国』と呼んだ。
この尊い蒼天国を守護する【英王】を国民は唯一の主だと、唯一の神だと崇める。
だが信仰が神に届く前に力のない国民は知らぬ間に無残な姿へと変貌し命を散らせた。
【力】のない者は己に今死が近づいていることにさえ気が付くことが出来ない。
気が付いた時には魅惑的な【赤い目】を持つ『壊鬼』に全てを奪われる。
この国で生きていくためには、力を追い求めなければならない。
力がなければ生きるために持つものに頭を垂れて、命を差し出さなければならない。
そんな静かな絶望の中、英王の加護が及ばないある小さな町に少女はいた。
壊鬼と戦う力は持っていなかったが少女は誰よりも早く姿が見えない壊鬼に気がつくことが出来た。
だがこの力では壊鬼から人を守ることが出来ない。
壊鬼を殺すことは出来ない。
もっと力があれば。
どんな悲劇からも、どんな絶望からも人々を助けることが出来る力が欲しい。
「ああ、やっと出会えた。ずっと希った貴方に」
どんな力だっていい。
誰から恐れられようと。
誰から蔑まれようと。
その殺意をもっと、もっと私に頂戴。
この壊れた絶望は全て消し去って涅槃へ連れて行ってあげるから。