あらすじ
「ノーランさん、折入ってご相談したいことがーー」
夜中に電話をかけてきたマクファーソン神父の声は、どこか差し迫った様子だった。
聞けば、ある事象に悩まされているというのだが…
悪魔に説教する男が狼狽する事態とは?
聖職者にあるまじき問題を抱えたクリス・マクファーソン神父は、あろうことかその悩みを吸血鬼であるニックに相談。かねてから機会を窺っていたニックはそれを取引材料に、魔女リベカから自分の欲しい情報を手に入れようと画策する。
しかしその目論見は外れたばかりか、それを引き金に、ビミョ〜な均衡を保っていたディーンとニックの関係もついに決裂。
ニックがディーンに教会から追い払われてから、街では人間の仕業とは思えない殺人事件が発生、吸血鬼の関与が疑われるが……
GHOST CALLの陰で進行していた、“深く埋もれた秘密”をめぐる今回は、見かけの20倍は生きているくせにどこか大人げのない吸血鬼×昼と夜の間で板挟みになる異端の神父がメインの、ちょっぴりオトナな(?)第6弾。
オカルトでもアクションでもホラーでも、こう書いといて恋愛でもないけど、通奏低音のテーマはいつもと一緒。
【登場人物】
●クリストファー・マクファーソン:吸血鬼をはじめとする異形の存在に力を与える“黄金の血”を持つ美貌の神父。祓魔師(エクソシスト)でもある。ディーンの通う高校のカウンセラーも兼務。愛称クリス。
●ディーン・ラッセル:人狼の男子高校生。一応成人(18才)は迎えたが、みごと留年したため、未だクリスの教会に絶賛居候中。七人兄弟の末っ子。ある事情から現在は実家の“群れ”を追い出され、本当の一匹狼に。
●ドミニク・ノーラン:15世紀アイルランド生まれのヴァンパイア。ディーンにつけられたあだ名は〈年寄り(オールド)•ニック〉(“悪魔”の別称)。殺された先祖の呪いにより吸血鬼となり、“魂の救済”を求めてクリスのもとに告解に通っているが…
●リベカ:年齢不詳の魔女。クリスの持っている「あるもの」を取り返すのと引き換えに、ニックに情報提供の取引を持ちかける。
●ジェレマイア・ブレナン:元プロテスタントのカトリック司祭。法学部出身の堅物で、ある理由から女性を避けている。ひどい方向音痴でもある。愛称ジェレミー。
●モーリス・リュカ:ジェレミーと同じ司教座聖堂に所属する、中年のフランス人神父。虹彩異色症(ヘテロクロミア)という珍しい風貌の持ち主。
その他、「こいつら意味わからないこと言ってるな」と思われたら、注釈集〈神の慈悲なくばnote〉https://kakuyomu.jp/works/16817330648442000800 へ