あらすじ
高校二年生の宮本鈴(みやもと・りん)は、放課後のバレーボール部と夜のアルバイトを掛け持ちしながら、将来への漠然とした不安と自分に自信が持てない葛藤を抱えている。クラスメイトとの新しい出会いや友人との些細な衝突を通じて、少しずつ世界を広げていく鈴だったが、やがて彼女の目の前にはいくつかの選択肢が立ちはだかる。
文化祭の出展に向けて秘密にしていた“絵を描く”趣味を本格的に挑戦するのか、それとも部活動やアルバイトとの両立を優先すべきか。さらに、素直に憧れを抱くバスケ部の蒼井倫太郎と、クールに見えて繊細な転校生・久世紘生、そして親友の彩花との間で揺れ動く想いは、友情と恋愛を複雑に絡み合わせる。
その中で迎えた文化祭前夜。鈴は“自分自身の本音”と向き合う覚悟を決めるが、仲間たちが抱える悩みや過去の傷が次々と明らかになり、青春の舞台は想像以上の熱量を帯びてゆく。
夕映えに包まれた校庭で、それぞれが心に秘めていた感情をさらけ出したとき――彼らは本当の意味で「一歩前」へ踏み出せるのだろうか?
友情・恋愛・部活・自己表現が交錯する中で、生々しくも鮮烈な“高校生のいま”を描く青春群像劇。自分の居場所と夢を探すすべての人に贈りたい、切なくも力強い物語がここに始まる。