あらすじ
小学生の女の子と彼女のヌイグルミの哲学的テーマに関する対話編です。
子どもはみんな哲学的なことを考えています。この世の中、この世の外のことが、不思議で、納得が行かない。わたしも遠い昔、子どもだった頃、
どうせ死ぬのにどうして生きているんだろう
なんで毎日学校に行かなきゃいけないんだろう
この自分に生まれてこなかった可能性はあるんだろうか
友だちって必要なのかな
多数決って結局数が多い方が勝つなら、話し合いなんて無意味じゃないか
などなど、そういうことを疑問に思っていました。しかし、そういうことは、人に訊きはしませんでした。なんとなく訊いてはいけないような気持ちがあったし、訊いてもまともな答えが返って来ない気がしたからです。
もしも子どもだった自分に対して、そういう問いにまともに向き合ってくれる存在、あるいは、まともに向き合わせてくれる存在がいたら、という思いから生まれたのがウサです。ヌイグルミのウサは、人間ではないからでしょうか、小学生のサヤカちゃんの問いに対して一切のごまかしを行わず、まともに答えます。
子どもの頃の問いというのは、大人になると、忘れられてしまうだけで、解消されてしまうわけではありません。そうして、子どもの問いというのは、大人が日々生活する中で抱く問い、「お金を稼ぐためにはどうすればいいか」「他人とうまくやっていくためにはどうすればいいか」「気になるあの人と付き合うためにはどうすればいいか」「幸せを感じるためにはどうすればいいか」なんていうものよりも、よっぽどこの世界の根源に達しています。
みなさんも、ぜひサヤカちゃんとウサとともに、子どもの頃のことを思い出して、そのときに不思議に思った問いを考え直してみてください。