あらすじ
ああ、まただ。
マンションの上の階から、女性の声が聞こえてくる。
言葉にならない、悲鳴にも似た歓喜の声。
やけに生々しく、息遣いまで分かるほど上の住民は声が大きい。
窓を開け放っているんだろう。
男の声は聞こえないけれど、きっと動画の音声などの類ではない。
肉と肉のぶつかり合うような音まで聞こえるから、“ちゃんと“ しているのは間違いない。
知らない人の声だったけれど、勝手に想像を膨らませるこの脳内には、今まさに行なわれている大人の情事の光景が映し出された。
ああ、いいなぁ…。
愛されている、そんな声だ。
他者の行為と、自分の好意。
他者の好意と、自分の行為。
無償の愛と、無慈悲な性交。
身体だけではなく、心から満たされる。
そんな風に交われる時はくるのだろうか?
───※※※※※───
他の作品より、1ページあたりの
文字数を減らしました。
この方が読みやすいのかな?