あらすじ
虐げられた家から売られた先は、血も涙もないと噂の「鋼の獅子」公爵様の屋敷。
…まあ、上等じゃない。どこへ行ったって、どうせろくなことにはならないんだから。
「今夜から、お前は俺の『薬』だ。黙って命令に従え」
「ずいぶん偉そうね。こっちは仕事なの。治療費はきっちりいただきますから」
こうして始まった、最悪な主従関係。
素直になれない私と、心を閉ざした公爵様。交わす言葉はいつもトゲだらけ。
――なのに。
夜、二人きりになると、どうしてこの人は、あんなに傷ついた顔をするの?
…別に、あんたのためじゃない。ただ、その顔を見てると、調子が狂うだけよ。
これは、似た者同士の二人が、不器用に惹かれ合う物語。
本当に面倒で、厄介で、…どうしようもなく、愛しい契約。