あらすじ

写真が好きな高校2年生の春川透(はるかわとおる)は、ある春の日、転校生の綾瀬澪(あやせみお)の姿を写真に写すこととなる。
透き通るような光の中、どこか寂しげで、けれど凛とした彼女の横顔に、透は心を奪われた。
だが、澪は誰とでも距離を置くように振る舞い、クラスでもどこか浮いた存在だった。
それでも透は、彼女の心の奥にある”何か”を知りたいと願い、少しずつ距離を縮めていく。
文化祭、写真展、何気ない放課後__
少し図づかわす言葉とまなざしが、ふたりの間に静かな絆を育てていく。
だが、冬のある日。透は澪に関する「あるうわさ」を耳にしてしまう。
それは澪がずっと隠してきた、過去の傷。
言葉にできない、言葉にしてはいけない痛み。
澪が笑うほどに、胸が締め付けられる。

それでも、透は決意する。
「どんな過去も、君のすべてを知りたい」と。

そして、ふたりで迎える卒業の春。
最後のシャッターを切るとき、透はようやく、心にしまっていた言葉を彼女に伝える。

「__君に出会えて、本当に良かった」

これは、
「好き」を言えなかった少年と、「信じること」を忘れた少女の、
たったひとつの「忘れたくない季節」の物語。

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アルファポリス
アルファポリス2025/06/14
  • 現在の作品あの日、シャッターを切った理由を君はまだ知らない