あらすじ
サッカーでスポーツ推薦をもらうため、志望高校が開催していたセレクションに参加した中学三年生の樹生(たつき)は、セレクションの帰りに交通事故に遭ってしまう。右足を切断され、唯一の取柄を失った喪失感と将来への不安と絶望に苛まれていた。
そんな樹生の前に現れたのは樹生の義足製作を担当する義肢装具士の古谷。両親や教師など、樹生がこれまで関わってきた大人とは異なる豪放磊落で傍若無人な男だった。
古谷は身体障害者になった樹生に下手な慰めはしない。容赦ない現実と克服の仕方、そして義足を履く意義を教えてくれるのだった。どこか型破りな古谷を信頼し始め、また樹生と同じく大腿義足を履く女の子・紡(つむぎ)との出会いを通して樹生は少しずつ現実と義足を受け入れていくが、樹生に数々の心強い言葉をくれた古谷にも同じような苦しみがあることを知る。