あらすじ
俺は死ぬ。色々な死に方を知っているけれど、この死に方をするのは俺だけだろう。
穴に落ちるというより、吸い込まれる感じ。最初に頭が引き伸ばされて首が糸のように細く伸びた。下を見ると、膝から下はまだ原型が残っているよう。
不思議と痛みはない。痺れた腕をつねっているような感覚。
視界は点滅する光だけ。光の三原色がコマ送りのように切り替わって、もうすぐ頭がおかしくなりそうだ。
しばらくすると視界が暗くなり、俺は意識を失った。
原因不明の大災害。渋谷に突如現れたブラックホールは俺ひとりだけを飲み込んで、一瞬で消滅した。
そして俺は……洞窟になった。