あらすじ
異世界に呼ばれた女は、“聖女”ではなかった。
癒しの力も持たず、ただの"異邦人"として、神殿に見限られた。
協調性なく、空気を乱す――
そんな存在でしかなかった彼女は、ただでさえ異質なこの世界で、より浮いた存在だった。
見下され、不要と断じられ、静かに捨てられた。
誰の期待にも応えられず、ただ黙って"ソレ"に耐えることしかできなかった……。
それでも、信じようとした。
たったひとつの優しさを。たったひとりの男を。
けれど――返ってきたのは、絶望だった。
「他の女と婚約する。お前は妾でいいだろ?」
大好きだった。すべてを掛けた。全身全霊で愛した。……けど、結局……。
わたしは空気も立場も弁えない、“愚か”な女だったらしい……。
惨めだった。
愛した分だけ、滑稽だった。
仕える気も、従う気も、許す気もない。
差別も、暴力も、裏切りも――
ぜんぶまとめて、蹴り飛ばしてやる。
この世界が腐っているというのなら、塗り替えればいい。
誰のものでもない、わたしだけのやり方で。
これは、“従う女”をやめたアンジュが、
『人智を超えた力』で、腐敗と支配の秩序を叩き壊す、激震と喝采の物語――。
止められるものなら、止めてみなさい。
誰よりも低く踏まれたこの足で、いま世界を蹴り上げる!!