あらすじ
夏のある日、旅の途中の一級魔道士のレンは、キムトの町にやってきていた。
宿は取ったが、素泊まりだったために、夜の食事を食べに飲食店や屋台が並んだ町の中心を歩いていると、汚れた布の塊に目が行った。
そのゴミからは曲がった手足が出ていた。
レンは悪臭を放つ死体だと思い近づくと、それはまだ生きている女魔法使いヒルダだった。
ヒルダは大きな失敗をして、パーティー仲間から辱めを受け、最後は四肢の骨を折られて放置されたのだった。
レンがヒルダを助けようとすると、キムトの人達はヒルダとその元仲間達を罵った。そしてヒルダを助けようとしたレンにも心ない言葉を浴びせた。
レンはヒルダが楽なように横抱きにして、四件の宿を回ったが、そこでは罵詈雑言を浴びせられて、水までかけられる。
そんな時に昨晩、泊まらせてもらった祖母と小娘の農家を思い出して、そちらに向かうのだった。
深夜に農家を訪ねる。
くたくたに疲れたレンと、重い怪我を負ったヒルダは、この家に長く厄介になるのだった。
そしてヒルダには魔法使いとしては致命的ともいえる大きな欠陥があった。
それは生まれつきの盲目であった。
盲目のヒルダの幸せを一番に考えたレンは、思い切ってヒルダの目を治すことを決める。そしてヒルダとの過酷な旅をする決心をするのだった。
無口だがヒルダの幸せを願うために遁走する魔道士レン。
そして誠実に接してくれるレンをいつの間にか愛してしまい、いつまでも二人で旅を続けられたらと願う魔法使いヒルダの冒険ファンタジーであり、二人の恋愛物語。
ファンタジー小説大賞エントリー作品です。
よろしくお願い致します。