あらすじ
現代遊郭「雅」。その支配人として偽りの平穏を支配する女、二条カガリ。
しかし、その鉄の仮面の裏の顔は、夜に咲く女たちを守るため、すべてを犠牲にする“贄”だった。
絶望に慣れ、心を凍らせた彼女の日々に、土足で踏み込んできた男がいた。
乱暴で、傲慢。けれどその瞳に、すべてを焼き尽くすような情熱の光を宿した青年。
彼は、カガリが纏う孤独の鎧を一目で見抜くと、ぶっきらぼうに、けれど真っすぐな瞳で問いかける。
「なあ。――いくら渡せば、あんたは自分らしく生きられる?」
これは、生きることを諦めた女が、不器用で獰猛な獣の優しさに囚われ、凍てついた心を溶かされていく物語。