あらすじ
銀河には、旅の一区切りを迎えた魂たちが、
水晶玉のような姿となり、日々浮遊している。
それらは感情や想いの残り火で煌めき、
やがて魂は3つの惑星へと引き寄せられる。
一つは、楽園―惑星 Paradise(パラディス)
「心を宿した魂」のみが辿り着ける場所。
人間、動物だった魂は、
生前に積んだ“徳”や“功績”の深さに応じ、
獣の力を宿し、
獣の特性と人の理性・姿をあわせ持ち
ヒューマノイド――
**MIX(ミックス)**として転生。
“心” を持つ者同士が支え合い、暮らす、
銀河最大の惑星で、豊かな自然と魔法が息づく理想郷。
しかし、
心と言葉を失い、
己の“欲”に堕ちた魂は、
重く、黒く濁り、
奈落の惑星――Baddagia(バッダギア) へと沈む。
そこは、出口なき深淵。
終わりなき混沌を彷徨い、
永遠に、闇を繰り返す世界。
両者の狭間にあるのが
――
Ambara(アンバラ)。
『心はあるが、不完全な状態』の魂が多く、曖昧な世界。
そして今、Paradiseに
一つ、光輝く魂の球体が、
大気をすり抜け、
空を裂くように地表へと落ちてくる。
それは流星のように尾を引き、
やがて、静かに――選ばれし場所を知っていたかのように
柔らかな光を放ちながら着地する。
そこで、変化が始まった。
魂の周囲に、淡い光が集まり、
まるで誰かの記憶をなぞるかのように「形」を取り戻していく。
骨が生まれ、筋肉が走り、
皮膚がまとわりつくように形成されていく。
その姿は、「人」に近く、
だが確かに「異形」だった。
背には大きく広がるドラゴンの翼。
額からは鋭く伸びる二本の角。
両腕と脚は鱗へと変化し、
指先には、猛きものの爪が宿っていた。
それはただの転生ではない。
選ばれし魂の覚醒――
神獣ドラゴンの継承者が、Paradiseに降臨したのだった。
だが同時に、
Paradise の空に、
黒き影が差し始めていた。
「……この銀河は、バランスを失いつつある――」