あらすじ

「かつてこの地に人は住んでおらず、龍が住んでいた」 白山中宮社に仕える巫女・有馬はそう語る。 「その龍を、先々代のご領主様が封じ、この地を人の住める地に開かれたのじゃ」 龍が封じられた池は、封印の儀を執り行った巫女の名にちなみ、“夜叉ヶ池”と呼ばれる。 龍の祟りを恐れた村人たちは、池に近づこうとはしなかった。 だが、ひとりの女が夜ごと、夜叉ヶ池へと向かっていた。 村はずれに住む、美しい女・エツ。 彼女は子宝を願い、夜毎に池へ通い、祈りを捧げていたのだ。 やがてエツは男児を産む。 「夜叉ヶ池にお百度をして子を授かるとは……」 巫女・有馬は予言する。 「きっといつか、この村によからぬことが起こるであろう」 やがて村を、大旱魃と飢饉が襲う―― エツとその子・千太。 夜叉ヶ池の龍神、そして村人たちを巡る、数奇な因縁の物語。 ※本作品は中世日本を舞台にしたフィクションです。実在の人物・団体・地名などとは一切関係ありません。 ※作中には現代では不適切とされる表現や差別的と受け取られかねない言葉が含まれる場合がありますが、当時の時代背景や風俗を描写するためのものであり、差別や偏見を助長する意図は一切ありません。 ※無断転用を禁止します。

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小説を読もう2025/07/03
  • 現在の作品夜叉ヶ池の子