あらすじ
十年前の火災で死んだはずの少年、**三雲奏(みくも かなで)**は、誰かが自分を「思い出す」ことでしか存在できない不完全な幽霊として復活する。
僕の存在は他人の記憶に宿る「残骸」であり、誰かが僕を忘れた瞬間、僕は世界から消滅してしまう運命だった。
そんなある日、学園で「記憶喪失」だと訴える美少女、**春乃未来(はるの みく)**に声をかけられる。
彼女は、僕のことを一切覚えていないはずなのに、涙を浮かべてこう告げた。
──「……わたし、あなたに、告白したと思うんです」
それは、忘れ去られていたはずの僕の存在を、この世界に繋ぎ止めるたった一つの“真実”だった。
なぜ彼女は僕を忘れていたのか?
なぜ僕たちは十年前の夏に囚われたままなのか?
繰り返される時間、歪む世界、そして少しずつ明らかになる未来の**「罪」と僕の「最後の夏」**の真実──。
これは、失われた青春を取り戻すために、「生者」と「死者」が織りなす、切なくも壮絶な記憶の再構築劇。