あらすじ
死者の声が聞こえる少年・御影レンは、自殺志願者たちの「死の真相」を暴く《葬送探偵》。舞台は、魂が未練として残る「死後十日間だけ現世に留まれる制度」が導入された日本。
ある日、レンの元に、ひとりの美少女が「自分の死の真相を暴いてほしい」と依頼に現れる。だが、彼女は既に**“死体”**だった――しかも、自分で自分を殺したと証言している。彼女の名は春日アリサ。ふわふわの黒髪に赤い瞳、制服姿で血塗れなのに、なぜか楽しそうに笑っている。
「私、自分で死んだって思ってるのに……ちょっとだけ“誰かに殺された気がする”の」
死者は嘘をつかない。だが、死者は記憶を曖昧にして語る。アリサの言葉は、レンの心をかき乱す。彼女が飛び込む直前、謎の【非通知】からの電話。再生されるくぐもった男の声は、レンに自殺偽装の疑惑を抱かせる。
そして、タイムリミットの死後十日目。アリサは消えかけた体で、最後の言葉をレンに残す。
「――私を、殺したのは**“あなた”**だよ」
この物語は、「死者の嘘」に魅せられた少年と、「真実の恋」を夢見た少女が織りなす、“死と嘘と恋”の輪舞曲(ロンド)である。果たして、死者と生者の恋の行方は? そして、アリサが語った最後の言葉の真意とは? 真実と恋の代償は、きっと命より重い。