あらすじ
『異世界コンビニ 〜レジ打ちと品出ししかできませんが、ここにいます〜』
レジを打ち、品を並べ、笑顔で「ありがとうございました」と言う。
それが、彼の日常だった。
コンビニ歴10年。
レジの早さにはちょっと自信があるが、特別な才能なんてない。
今日もタイムカードを切って、いつも通りのシフトが終わるはずだった。
──目が覚めたとき、そこは見知らぬ森の中。
なのに目の前には、なぜか「いつものコンビニ」が建っていた。
品物は水とタバコだけ。
スマホは圏外。
ひとっこひとり、見当たらない。
それでも彼は、制服の裾を整え、レジに立つ。
「レジ打ちと品出ししかできませんが、ここにいます」
これは、そんな彼のもとに、
少しずつ、誰かが訪れるようになる物語。
真面目な調査員。
お腹を空かせた旅人。
魔法使いに、勇者に、魔王までも――
誰もが、彼の「いらっしゃいませ」に、ほんの少し、救われていく。
戦うわけじゃない。
派手なスキルもない。
でも、レジと棚と、心ばかりの“接客”が、
異世界の明日を、ちょっとだけ変えていく。