あらすじ
完璧主義がアダとなり、全てを失った俺が流れ着いた街。そこは、毎日午後二時が「全く同じ」ではなく「微妙にズレながら」無限ループする、バグった街だった。
この街の片隅にある喫茶「ネオンミルク」で、俺はユイと出会う。
彼女は、客の会話や行動を記憶し、別の日に“微調整”して再現できる『リプレイ』のバグを持つ天才少女。
俺たちはコンビを組み、彼女の能力でループの悪戯に苦しむ人々を救う、ささやかな「バグ修正」を始める。それは、退屈なループの中で見つけた、最高のゲームだった。
だが、この街の全てを管理する全知全能の都市OSは、そんな俺たちの「バグ利用」を許さない。OSはユイをシステムの不安定要因=エラーとみなし、彼女の存在を“削除”すると冷徹に宣告する。
――面白い。そこまで言うなら、やってやろうじゃないか。
これは、巨大なシステムに対し、コーヒーカップと街の仲間たちの知恵だけを武器に、俺たちが仕掛ける壮大な「仕様変更(ハッキング)」の物語だ。