あらすじ
世界には「時間の端」がある――そう信じていた。
わたし、時峰(ときみね)ひよりは、三十七回目の誕生日を迎えるはずだった。目が覚めるまでは。
目を覚ますと、わたしは高校二年生に戻っていた。
いや、正確には「わたしではないわたし」がこの世界を生きている。
「これは過去じゃない、パラレルでもない。“観測前の可能性”だよ」
そう言うのは、なぜかわたしの名前を知っている謎の転校生・御室(みむろ)くん。
量子脳、アカシックレコード、死後記憶、そして“観測されること”の意味。
わたしが消えた朝、彼はまだ眠っていた。
これは“観測されなかった少女”の物語。