あらすじ
――ログアウトは、水の底。
世界初の五感完全再現型VR《AquaNexus(アクアネクサス)》のベータに招かれた神谷 蓮(かみや・れん)と配信者の如月 美亜(きさらぎ・みあ)は、存在しないはずの「水没都市」へ放り込まれる。
匂いも温度も痛みも“本物”の水。メニューのログアウトは灰色のまま。水面には自分ではない顔が映り、知らない声が囁く――「出口は、水の底」。
都市は音もなく沈み、膝の水位は胸へ、胸は喉へ。救うべきは命か、現実か、それとももうひとつの“青”か。
過去に囚われた七人のテスターは、沈降する時間の中で真相に手を伸ばす。
青が肺を満たすとき、ゲームは終わり、物語が始まる。