あらすじ
ある日、普通の女子高生である姫森しきは、黒髪の奇行少女・多角ルナと出会う。
ルナは自らを**“記号的存在”**と名乗り、あり得ないことを言い放った。
「この世界は、物語としての整合性を失いかけているの。そして、その原因はあなた。姫森しき、あなた自身よ」
物語の矛盾、キャラクターの不在、空間の無限ループ。
誰も気づかない日常の破綻を、彼女だけが**“観測”**し、語る。
「セカイ系は逃避。この世界を救う方法は、もっと現実的で、もっと退屈で、もっとロジックなの」
これは、主人公とヒロインが“物語”という神の座に座る読者と対話しながら、失われた世界を**“語り直す”**旅の物語。
姫森しき、君の正体が誰にも知られていない存在、つまり**“読者に観測されていない”**ヒロインだと知った時、世界は絶望的なまでに矛盾を露呈する。
物語の矛盾を、物語の外から**“観測”**することでしか、世界は救われない。
「ねぇ、あなたは、世界を救ったこと、ある?」
もう一度、私は問う。
これは、観測者たるアナタが**“世界を救う”**物語だ──。