あらすじ
「ね、寄り道しておやつ食べない?」
「却下だ。」
「えーっ、ちょっとだけだから!」
「そう言ってこの前、結局野宿になったじゃん!信用ならないっ!」
「ひどいよ〜〜!!」
――それは、騒がしくて、あたたかくて、そしてどこか切ない冒険のはじまり。
村を魔族に焼かれ、たった一人生き残った少女・グレース。
大神殿の神父と聖女に拾われ、“勇者”として魔王討伐の神託を受ける。
旅の仲間は、努力家なツンデレ魔法使い・ソフィアと、無愛想で世話焼きな騎士・ブライアン。
ちぐはぐだけれど心地よい三人組は、寄り道しては笑い、喧嘩しては仲直りしながら前へ進んでいく。
……だが、彼らの旅路には、知らず知らずに“終わらせなければならない物語”が絡みついていた。
『魔王様を____魔王を、殺してくれ。』
明かされていく過去。
届かない祈り。
赦せなかった心。
これは、勇者と、魔王と、彼らに関わるすべての人々が織りなす、群像劇ファンタジー。
「________待ってたよ、グレース。」
カンパニュラは、まだ咲いている。