あらすじ
地球で絶望の中に生を終えた少年、ルキア・エルノアは、気が付くと記憶も名前もあいまいなまま、宇宙船《サイレント・アーク号》の船上で目を覚ます。そこは無数の星と魂が循環する、多種多様な存在が行き交う銀河の彼方。彼を迎えたのは、静かな青年トゥーレと、やがて現れる謎多き仮面の少女アーデル。
この世界で「星界の徒(たびびと)」として生き直す使命を告げられたルキアは、自らの“名=存在意義”を探し、星々の港《ポルタ・コメタ》へと旅立つ。各地で出会う異種族、そして夜の闇からの囁き。魂の書庫に眠る自身の記憶と、名もなき影の正体。
彼は自身の“名”を選び、ルキア・ノクス――「夜」として新たに歩み始める。
やがてルキアの前には、銀河の涯を越え、まだ名も持たない星々へ通じる《リュミエール・ゲート》という選択と試練が待っていた。精神を蝕む闇と未知への恐怖、けれども出会いと願いを力に変え、新しい「自分自身」の物語を刻もうとルキアは歩み出す。
――これは魂の孤独と再生、星々を結ぶ名探しの旅の物語。
この広い宇宙で、自分だけの名と居場所を見つけだす少年の冒険が今、静かに幕を開ける。