あらすじ
むかしむかし、ある国に、森の中でひっそりと暮らす少女がおりました。
少女の名は、エマ。
優しくて、おとなしくて、少しだけ、人と目を合わせるのが苦手な子。
彼女は赤いずきんをかぶり、月に一度だけ町へ下り、静かに日々を生きておりました。
けれどある日、風が吹き、ずきんが飛んで。
雨がふり、誰かと出会って。
それが、すべての始まりでした。
忘れられた魔法の話。
古い血の記憶。
そして、誰かを信じるということ。
これは、誰かと手を取りあうことを恐れていた少女が、少しずつ、誰かを信じてみようとするお話。
恋をしたり、すれ違ったり、泣いたり笑ったり。
でも、これはただの恋物語ではありません。
心の奥にしまった小さな痛みと、小さなあたたかさを、ひと針ずつ編んでいくような、そんな物語です。