あらすじ
「どうして、ユリアが……水槽に?」
ある日、高村隼人(たかむら はやと)の妻・ユリアが、自宅のリビングにある大型の熱帯魚水槽の中で“生きているように”浮かんでいた。
笑っている。
目を開けている。
でも、水の中から出ようとしない。
それから、隼人の周囲で奇妙な出来事が続く。
家中で響く「水音」、濡れている床、寝ている間にかすかに耳元で囁かれる「泡の声」。
やがて彼は気づく。
この水槽は、ただの水槽ではない。
ユリアは——最初から人間ではなかったのではないか。
“誰かの代わり”にやってきた妻の正体と、彼の心に潜む罪が、水の中で静かに明かされていく。