あらすじ
居酒屋「たか瀬」を営む高瀬夏生(たかせなつき)と、美容師の鈴木頼(すずきより)は、かつて、3年間だけ義理の兄弟だった。
2つ年下の頼は「頼りにならない頼ちゃん」と称されるくらいに気まぐれで神出鬼没、そして、超がつくほどのブラコン。
両親が離婚してから10年以上経った今も、自分を慕い、ときに執着心をむき出しにしてくる彼の存在が――夏生は悩みの種でもあった。
そんなある日、夏生と「たか瀬」を取り巻く人々の身のまわりで、不可解な出来事が起こり始める。
それは同時に、夏生の暗い過去までもを呼び起こすこととなった。
危機に瀕した時は必ずそばにいて、救ってくれる頼。その一方で、彼の奇妙な行動にも気づき始めて————
頼は敵なのか、それとも味方なのか。
夏生は戸惑いながらも翻弄され、次第に、頼の抱える秘密に気づくのだった。
三十路の男ふたりが繰り広げる、切なくも深い兄弟愛。