あらすじ
――巫女の石像がすすり泣き、死んだ者が蘇っている――
そんな噂が生まれ故郷で広まっているから調べてほしいと、同級生の月島美鈴に頼まれた柳田仁は、樋上(ひのうえ)村へとやって来た。
その村は、数百年前に疫病で壊滅寸前だったところを一人の巫女に救われて以来、その巫女を『村巫女様』として崇め、その血筋を現代まで受け継いできた村だった。
しかしその村巫女だった美鈴の姉である凉華が死去。噂はそれから囁かれるようになったという。
柳田が村を訪れたとき、地蔵が村内の寺を廻るというお盆の行事『廻り地蔵』の最中だった、そして村で出会った人たちはみんな村巫女である涼華の蘇りを強く信じていた。
呪術や魔術の類を『非科学』だとして頑なに否定する柳田だったが、ある夜。その目で動く屍を目撃してしまう。