あらすじ
「You、やっちゃいなよ!」
その一言でガッちゃんはアイドルになってしまった。国技館の土俵に上がり、結びの一番を取るという夢を捨てて。
「ウソみたいだろ。はらわた腐ってるんだぜ。それで……」
我津児は金で転んだ。巨額の契約金をつかまされて、夢を捨てたのだ。
さわやかにほほ笑むポスターの顔からは、そんななまぐさい打算は読み取れない。
「国技館つれてって」
「えっ?」
我津児の婚約者と騒がれていた幼なじみ、同級生の真奈美は我津児の兄である陀津児に向けていった。
「弟の不始末は兄の責任でしょ? ガッちゃんがした約束を守って」
「そんな……」
「さもないと、わたしの着替えをのぞいているダッちゃんの動画をネットにさらすわ」
「真奈美……」
陀津児は真奈美のために、今日も土俵の上で戦い続ける……。