あらすじ
あの頃、世の中に本当のことが幾つもあるなんて思わなかった。
目の前に見えているものだけが真実なんだと思っていた。
でも、現実に世の中に本当のことは幾つもあって、その事実を認めたくない自分がそこにいた。
だって、それを認めてしまったら、今までの自分や自分の気持ちが、全部嘘になってしまいそうな気がして。
とある高校の歴史ある茶道部で起きた脅迫事件。その事件は、多くの人を巻き込み、同時多発テロ的に余波を広げていく。しかし、その事実に気付く者はいなかった。自分に見えているのが一側面だけなのだと、気付くには彼らはまだ若すぎた。
気付くべきこと、気付かないほうが良かったこと、忘れてしまいたいこと、決して忘れてはいけないこと、様々な思いがすれ違ったり交錯したり。そこで彼らは何を見つけるのか。
夕陽に追われている不良ロック少年は、自分の向かうべき道を探して。
茶道から逃げ出した星空観測少女は、正義と自分の本当の気持ちを知るために。
言葉と表情をなくした暴風少女は、自分の復讐を成し遂げるその日を夢見て。
青空が嫌いな腑抜け純情少年は、贖罪と愛情の狭間で自分を見失いながら。
茶道部に関係する、これら四人の視点から描く青春恋愛ミステリー。
世の中に本当のことが一つしかないと思っていた、あの頃のあなたへ。