あらすじ
高校二年生の市川静香は、ひとり静かに駅スタンプを集めるのが日課だった。
何気なく訪れた小さな駅で、彼女は不思議な出来事に出会う——古びたスタンプに触れた瞬間、心に流れ込んできた、誰かの忘れられた記憶。そして、その記憶を“修復”した時、世界は少しだけ変わった。
スタンプには命が宿っていた。
それは、人々の思い出や願いが形となった“生命”たち。
しかし今、その記憶を消し去ろうとする勢力が動き始めていた。
名を「忘却の勢力(ノクターナル)」。
彼らは“思い出”を呪いと見なし、記憶そのものを消すことで人々を救おうとしていた。
静香は旅に出る。
スタンプの生命たちと共に、失われた記憶を修復するため。
やがて明かされていく自身の過去と、記憶の真の意味。
それは、誰かと交わした約束——「君に、この記憶を託す」という言葉から始まった。
駅と記憶をめぐる、長くて切なく、あたたかなファンタジー。
これは、消えゆく世界で思い出を守る少女の、記憶の旅の物語。