あらすじ
明治二十八年、京都・岡崎で進められた平安神宮創建事業。その中心に立つのは、建築設計士・片桐陽介と庭師・野々村拓海という二人の職人である。国家的な祝祭空間を築く未曾有の挑戦に対し、彼らは「歴史の再現」と「心に響く空間創造」という異なる信念をもって挑み、都市の風土や市民の声を取り込みながら創意と工夫で難題を越えていく。
設計図に祈りを、庭の風景に未来を。衝突しながらも職能の極致を目指す姿を軸に、「都市とは何によって生きるか」「文化はどのように築かれるか」という問いが自然に浮かび上がる。歴史的事実と社会構造に根差した現実的な対立と創意のプロセスを描くことで、虚構に頼らぬ骨太なドラマを成立させています。