あらすじ

放蕩を重ねる武家の次男坊の男が飲み歩いた後、両国橋西詰め広小路の、担い屋台の煮売屋に現われた。お藤の弟の藤吉が商っている煮売屋だ。  男は担い屋台で酒を飲んでいたが、ぐい呑みをひっくり返して藤吉のせいにし、飲み代を踏み倒そうと難癖つけ刀を抜いた。藤吉たちは広小路界隈で商いをしている香具師でもある。棍棒を持って仲間が集り、男を袋叩きにしようとしたその時、日野唐十郎が現われて男を叩きのめした。藤吉たちが男を叩きのめしたのでは、男の報復を受けると考えた末の日野唐十郎の判断だった。男は越前松平家家臣の加藤貞蔵、三十日の押込みの刑(自宅軟禁、外出禁止)になった。  男が隅田村の白鬚社の番小屋現われたが、石田は男が依頼を話す前に依頼を断わる。石田は男が起こしたであろう事件を懸念し、男の件を日野唐十郎に知らせる。日野唐十郎が留守だったので伯父日野徳三郎と日野唐十郎の妻あかねに男の件を話し、男がひと月前に三十日の押込みの刑になった越前松平家家臣の加藤貞蔵と知る。  石田は加藤貞蔵の件を北町奉行所の与力の藤堂八郎に伝え、その脚で吉原の妻の元へ行く。加藤貞蔵と応対した石田に、加藤貞蔵から何らの報復があると石田の身を案じた仲間村上の考えだった。  その日の昼。深川の借家から、首を切られて死んだ男が見つかった。検視の結果、死体は越前松平家家臣の加藤貞蔵と分かり、床下から五十両が見つかった。  その頃、吉田真介と名乗る武家が白鬚社の番小屋にいた。加藤貞蔵が何を依頼に来たか探っていた。吉田真介は日野唐十郎の剣術の弟子の鳥見役人で、越前松平家の依頼で、加藤貞蔵を探していた。加藤貞蔵は越前松平家下屋敷から百両を盗んで行方不明になっていた。  その後、吉田一郎太が女連れで石田屋に現われた。金の無心をする吉田一郎太を居合いで倒した石田は吉田一郎太を特使探索方の日野唐十郎に引き渡した。  石田の妻小夜は石田屋の格子窓から、石田が居合いで吉田一郎太を倒す一部始終を見ていた。  光成は、浪人の動きの先を読んでいた。これが父の話した、先の先か・・・。あたしの旦那様は凄い人なんだ・・・。  小夜は改めて、石田が先の先を使う居合いの達人と知った。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
エブリスタ
エブリスタ2023/10/30
  • 現在の作品鳥見役人 万請負屋石田光成③