あらすじ
※このお話は史実を基にしたフィクションです。
1939年、昭和14年。
召集を受け戦地を転々としていた風野晴男(かぜのはるお)中尉は晴れて召集解除となり帰国していた、束の間の休息の中、彼は従姉妹の小野寺百合子(おのでらゆりこ)、そして彼女の夫である帝国陸軍参謀本部情報部大佐、小野寺信(おのでらまこと)に呼び出された。
彼らの話は、日本にドイツの様な宣伝機関を作りたいので手を貸して欲しい、との話であった、写真専門学校を卒業し、知識も技術もあった晴男は即これを了承する、思いは『写真の技術を国の為に役に立てたい』と言う純粋な気持ちだった、こうして後に『東方社』と名付けらる事になるプロパガンダ機関が形作られて行く。
諜報と宣伝、記録と報道、人々の運命の糸がこの時からゆっくり重なり、そして決して語られる事が無い情報戦と言う布を織り上げて行く。
これは、その渦に巻き込まれた人々がどの様に生き、振る舞ったのかと言う物語。