あらすじ
景司は、都会での学生時代、母が送ってくれた米と梅干しのおむすびを昼食にしていた。しかし、周囲の豪華な食事と比べ、自らの境遇を惨めに思っていた。やがて社会に出るも満たされぬ日々の中、投資の成功を機に仕事を辞め、不動産経営を経て故郷へ戻る。実家の棚田で米作りを始めた彼は、次第に米の持つ価値に気付き始める。かつて仕方なく食べていた米が、今では誇りへと変わりつつあった。やがて「むすび処・たんぼ」を開店し、人々に米の美味しさと尊さを伝える。景司のおむすびは、単なる食べ物ではなく、人々の心を結び、故郷の温もりを届けるものとなった。かつて劣等感の象徴だった母の米が、今では人々の幸せを創り出し、次の世代へと受け継がれていく。彼の人生は、米とともに歩み続けるのだった。