あらすじ

景司は地味で冴えない中年会社員。ある日、館内放送で「業務に支障のない社員はロビーに集合」と流れ、彼は真っ先に立ち上がった。しかしロビーに集まっていたのは、社内の余剰人員と見なされがちな人々ばかり。「自分は必要とされていないのか」と景司は自問し、密かに恥じた。 だが、彼は静かに仕事を続け、備品管理や文書整備といった「誰も気にしないが誰かがやらねば止まる仕事」を淡々とこなしていた。やがて社長室からの呼び出し、若手社員の頼り、講習会での小さな失敗と誠実な対応などを通じて、景司の真摯さは少しずつ社内に浸透していく。 かつて「みそっかす」と思われていた景司は、気づけば「いなくては困る人」として静かな信頼を得ていた。定年を迎えるその日、彼は誰よりも誇り高く社屋をあとにする。 それは、誰にも気づかれなかった“仕事のうまみ”が、ちゃんと伝わった証だった。

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エブリスタ2025/06/23
  • 現在の作品みそっかすの景司