あらすじ
建設現場で出会った中年の現場監督・景司と、孤独に働く若き作業員・真澄。社会の片隅で黙々と生きる二人は、やがて心を通わせていく。だが現場の不正に真澄が巻き込まれ、暴力団の影が差し始める。景司は真澄を守ろうと奔走するが、やがて「もうあなたを守ることができなくなりました」と綴った一通の手紙を残して、彼女を見失ってしまう。
その後、景司はあてもない旅を始め、各地で人と交わりながら自分の罪と向き合う。そして北信の山里で、ボランティアとして働く真澄と再会。再び傍に立ち、支え合う日々を送るが、景司は静かに病に倒れる。最期の言葉を遺し、人生を閉じた彼の姿は、真澄と町の人々の胸に生き続ける。
守れなかった悔いを越えて、ただ「ともに在る」ことの意味を描いた、静かで深い魂の物語。