あらすじ
中学1年生の早川咲は、教室でほとんど誰とも話さない。
家では存在を無視され、学校ではただ日々が流れていく。
「誰かに名前を呼ばれること」――そんな当たり前のことさえ、もう思い出せない。
そんなある日、クラスに転校してきた少年・椎名翔。
明るくて不思議で、誰のことも笑顔で包み込む彼に、咲は少しずつ心を開いていく。
だが、翔と親しくなるにつれて、人気者の女子・橘楓の態度が変わり始める。
ささやかれる陰口、じわじわと広がる孤立。
それでも咲は初めて「誰かと繋がる」ことを諦めたくなかった。
この世界は、すぐには優しくならない。
それでも、「君の笑顔が見えたら」きっと何かが変わると信じて――。
孤独だった少女が、ほんとうの自分を取り戻していく
心揺さぶる、静かな青春再生の物語。