あらすじ
「お前のスキル、マジで使えない」
そんな言葉から始まった、ひとつのパーティ。
魔法戦士ルーナ、武術家のカイ、クールな美女リシェル、陽気なバッカス、そして謎多きゼノン――
ゲームの中では誰もがそれなりに自由で、誰もが何者かになれる。
だけど、現実の自分を完全に忘れられるわけじゃない。
登校できない少年。仕事を辞めた元会社員。家族とうまく向き合えない母親。誰にも期待されず育った青年。
“見えないけれど確かにある心”が、オンラインの向こうで少しずつ交差し、響き合っていく。
笑って、ツッコんで、時々泣いて。
何者でもない自分たちが、何者かであろうとするゲームの世界で出会い、ぶつかり合い、少しずつ“救い”を持ち寄る。
この物語に、ラスボスも大団円もない。
ただ、誰かの“ログイン”が、誰かの“希望”になる。
現実と地続きの、終わりなき旅が、ここにある。