あらすじ
大正時代の帝都。日本橋で暮らす秋津多華子は飼い犬のイチと旅に出た。目的地は北の果て。そこには「龍の祠」があり、犬に願い事を持たせて犬だけでお参りをすると願いが叶うと言う。父を事故で亡くし、引き取られた叔父の家で美しい従妹の百合香にいびられる日々だった多華子は、人生を変える為に旅立つ決意をした。そんな彼女を警護する為、警官の甲斐聡一が旅に同行することになる。そして旅の途中で売れない小説家の月島までもが多華子の旅に加わり、奇妙な三人と一匹の旅が始まった。
一方従妹の百合香は多華子を邪魔する為、百合香を愛し何でも言いなりになる男、奈良岡に命令して多華子を尾行させる。旅の間、明るく真っすぐな甲斐に惹かれる多華子だが、彼女には重要な旅の目的があった。
青森までの汽車の旅、美味しい食事に温泉宿、美しい自然。のんびり旅をしながら人生を振り返る旅路の物語です。
【最終話の下に公募用のあらすじがありますので閲覧にご注意ください】
※実際の大正時代とは異なります。後半はほぼファンタジーです。実在する地名が出てきますが、この物語はフィクションです。
主な人物紹介
秋津多華子(あきつたかこ)父を事故で亡くし叔父の家で暮らす。
秋津百合香(あきつゆりか)裕福な商人の娘で評判の美人。多華子の従妹
甲斐聡一(かいそういち)日本橋署巡査。口は悪いが世話好き。
月島広太郎(つきしまひろたろう)売れない小説家。顔はいいがだらしない。
奈良岡肇(ならおかはじめ)百合香の幼馴染で百合香の言いなり。
秋津守直(あきつもりなお)百合香の父で多華子の叔父。秋津商店の社長。
秋津守一(あきつもりいち)多華子の父。事故で亡くなった。秋津商店の前社長。守直の兄。
イチ 多華子の飼い犬。秋田犬のオス。大人しくて賢い。