あらすじ
息子の婚約者の父は母の元カレだった・・・人生の大半が過ぎてしまった六十代の主人公が元カレと再会したことで、これまでの人生を振り返りこじれてしまった過去のことを修復していき、今や未来を懸命に生きていく物語。
主な登場人物
・庄司咲子 主人公。六十二歳。旧姓は藤井。宮城県在住。若い頃は売れっ子の漫画家として活躍し、自身の代表作は漫画史に残り、今でもなお人気の漫画家。夫に若くして先立たれ、女手一つで一人息子の林太郎を育ててきた。
・松原拓海 咲子の元カレ。若い頃は美男子だった。大学浪人中、同じく浪人中だった咲子と予備校で出会い付き合うようになる。一浪の末、東大に入り大学入学後もしばらく咲子との付き合いは続くが、咲子の友人である蓮美に惹かれるようになり、大学卒業後に咲子を裏切る形で蓮美と結婚する。
・庄司林太郎 咲子の息子。三十歳。草食系で物静かな性格。名前の由来は森鴎外の本名からきている。地元の宮城県で公務員をしている。大学時代の後輩だった拓海の娘、芽実との結婚を控える。
・松原芽実 拓海と蓮美の娘。林太郎の婚約者。不器用でドジな性格で失敗が多く基本的に自分に自信がない。
・松原蓮美 拓海の妻。旧姓は柚木。東京出身で咲子が東京に出たときにできた友人。漫画好きで咲子の絵を気に入り、まだ売れないときの咲子のファン1号だった。咲子の彼氏だった拓海と顔見知りとなり次第に惹かれるようになり、咲子を裏切って拓海と結婚する。咲子にはずっと罪悪感を抱いている。