あらすじ
深夜の山あい。激しい豪雨のなか、スマホに鳴り響いた緊急災害情報――その警報の発信地こそ、今まさに向かっている目的地だった。
運転手は視界を失い、やむなくエンジンをかけたまま路肩で雨宿りを決意。
しかし後部座席の乗客・無表情な男は、まるで何かを知っているかのように、タクシー運転手が殺された事件の話を語り始める。
雨が弱まり、再出発した車は、灯りひとつない山道へ――。
疑心と恐怖のなか辿り着いた男の家。安堵も束の間、帰路についた運転手を待ち受けていたのは、異様に変貌した“戻れぬ道”だった。
そして翌日、運転手が知る、ひとつの事実。
あの山には、10年以上前から、誰も住んでいない。
じゃあ、昨夜あの家に消えた“彼”は――いったい何者だったのか?